マジックではルールがしっかりと決まっているので、競技レベルの大会も同じルールの中で平等に試合ができます。
ですがそのルールも時代によって少しずつ移り変わることがあります。
今回そのルール変更の発表があったので紹介したいと思います。
マリガンについて
マジックの初期手札は7枚でスタートしますが、初期の7枚でゲームにならない、気に入らない場合は「マリガン」というアクションを行うことができます。
マリガンとは初期手札の7枚が気に入らない場合にライブラリーをシャッフルした後、最後に引いた枚数-1枚を引くことができるアクションになります。
マリガンをしたプレイヤーはその後占術1を行ってからゲームをスタート。
この占術ができるお陰で6枚になった後でも戦いやすくなっています。
ちなみに占術ができるようになったマリガンは「バンクーバー・マリガン」と呼ばれており、2015年のプロツアー「マジック・オリジン」にてルール変更がされました。
「バンクーバー・マリガン」が行われる前は占術1がなく、マリガンをした場合はかなり厳しい戦いを強いられることが多く「バンクーバー・マリガン」はかなり好評なルール変更でした。
他にもマリガンには変更されてきた歴史があるので少し紹介したいと思います。
マリガンの歴史
オールランド・ノーランド・マリガン
マジック初期のマリガン。
最初は手札に土地が0か、手札に土地しかない場合にしかマリガンはできなかった。
その場合は土地がないことを証明するために手札を公開する必要があった。
まったくゲームにならない場合の救済レベルで、マリガンを能動的にできないのこの時代はかなり序盤の運命力が大事になってたはず・・・
パリ・マリガン
1997年のプロツアー「パリ97」で採用が始まったマリガンルール。
現在のマリガンの基礎となる「マリガンを行うと初期手札が1枚減る」というものになった。
このルールが使われ出して、かなり序盤からの戦いがスムーズにいくようになると同時に、マリガンをするかしないかの戦略的判断が必要になってきた。
バンクーバー・マリガン
2015年のプロツアー「マジック・オリジン」で採用が始まったマリガンルール。
いままでのマリガンルールに「マリガンをした場合は占術1を行う」が足されたマリガン。
この占術1がかなりありがたく、1回のマリガンだと普通に戦うことができるようになった。
筆者は採用された時にはかなり最高のルールだと歓喜しました!
ロンドン・マリガン
2019年の「基本セット2020」の発売と同時に採用されるマリガンルール。
ロンドン・マリガン
上記の歴史を辿りながら今回新しいマリガンとして「ロンドン・マリガン」が採用されることになりました。
103.4. 各プレイヤーはそれぞれ自分の初期手札枚数に等しい枚数のカードを引く。初期手札枚数は通常7枚である。(ただし効果によって初期手札枚数が変わることがある。)
最初の手札が満足できるものでなかったプレイヤーは、マリガンを行ってもよい。まず、開始プレイヤーがマリガンを行うかどうかを宣言する。その後、ターン順に各プレイヤーが同様に行う。各プレイヤーが宣言を終えた後、マリガンを行うことを選んだすべてのプレイヤーは同時にマリガンを行う。
「マリガンを行う」とは、手札にあるカードをライブラリーに戻して切り直し、自分の初期手札枚数に等しい枚数のカードを引き、その後それらのカードのうちそのプレイヤーがマリガンを行った回数に等しい枚数のカードを自分のライブラリーの一番下に望む順番で置くことである。
あるプレイヤーがマリガンを行わないことを選んだなら、残ったカードがそのプレイヤーのゲーム開始時の手札になり、そのプレイヤーはそれ以上マリガンを行うことはできない。その後、マリガンを行うプレイヤーがいなくなるまで、この手順を繰り返す。プレイヤーは、開始時の手札が0枚になるまでマリガンを行うことができる。
出典元:公式サイト/ロンドン・マリガン
今までのマリガンは行う度に1枚ずつ手札が減っていきましたが、新しいマリガンは何回行っても7枚引くことができます。
そしてその後、引き直した回数分カードをライブラリーの一番下に送ります。
「ロンドン・マリガン」は色々な意見がありましたが、「ミシックチャンピオンシップロンドン19」での試験運用後に採用されることになりました。
採用に至った詳しい記事は公式をご覧ください。
→ロンドン・マリガン
採用は2019年の「基本セット2020」の発売と同時ですが。
MTGアリーナでは6月7日から始まるイベントで機能テストが行われるそうです。
おそらく現在進行中のイベントである『灯争大戦』クロニクルイベントの「パートⅢ:城塞への猛攻6月7~14日」かと思います。
『灯争大戦』クロニクルイベントの現在のイベントは先日の記事をご覧ください。
→パウパーイベントを攻略してステンドグラス風PWスタイルを手に入れよう!パウパーデッキ紹介
6月7日!もう少しで試せる!!
ということで「ロンドン・マリガン」について何点か感じたことを載せたいと思います。
「ロンドン・マリガン」について感じた点
これは「ロンドン・マリガン」が採用されるという話が出たときから話題に上がっていたもので、毎回7枚引くことができるのでコンボデッキ等ですぐに相手を圧倒できるカードを初手に揃えやすくなるのでは!という考え方になります。また、コンボデッキだけではなくアグロデッキが理想に近い序盤の動きをしやすくなる可能性もありますので、今後はデッキが戦いやすくなっていくかもしれません。
これも上記と同じような内容ですが、サイドボード後に相手のデッキへの対策として入れたカードを引きやすくなると思います。
今後はサイドボード後の戦いで相手から対策カードが出やすいかも?と思っておくと良いかもしれません!
マリガンをしても結局土地が足りず占術にかける!!という考え方があったと思いますが、今回の変更のおかげで土地事故の割合が減るのではないでしょうか。他にも例え手札が減ったとしても、理想の動きをある程度は叶えやすいのでゲームとしてしっかりと戦えるゲームが増えると思います。つまりストレスが減るってことじゃないでしょうか。
上手く「ロンドン・マリガン」を利用して楽しいゲームをしていきたいです!
これは卓上マジックでの話になりますが、自分が何回マリガンを行ったかをしっかり覚えておかないとトラブルになりそうです。もちろん対戦相手の方もしっかりと確認をしておく必要があります。
何枚戻すかをしっかり覚えておきながら手札の選定をしましょう!また、マリガン後に占術1はできなくなりますのでクセで占術をしないように注意しましょう!
まとめ
今回はマリガンについての記事になりました。
マリガンはマジックと切っても切れない関係のルールになっているので、今回の変更はかなりの変更だと思います。
しかも前回のルール変更から4年程度での変更なのでMTGアリーナ等の登場も影響があったのかもしれませんね。
まだ「ロンドン・マリガン」は体験したことがないのでどういったゲームになっていくのか非常に楽しみです。
このマリガンでメタゲームの変更もあるかもしれません!
今後は手札から何をライブラリーボトムに戻すのが最善か?というところでも技術介入が入ってくるかもしれないので早めに新しいマリガンの練習をしていきたいです。
そして今回の発表でもう一つ新しい発表がありました!
MTGアリーナでは、6月7日に始まる特別イベントでロンドン・マリガンの機能テストが行われ、7月2日に『基本セット2020』のカードが使用可能になる時点ですべてのプレイ・フォーマットに適用されます。
7月2日に『基本セット2020』のカードが使用可能
『基本セット2020』のMTGアリーナリリースがもう1か月切ってるだって!?
まだまだ休めないほどにワクワクが待っている!
「ロンドン・マリガン」も『基本セット2020』も楽しんでいきましょう!!